ToSUe's Bibliothek

腎臓、透析、リウマチ・膠原病を専門とする内科医です。面白かった本や日々感じたことの他に、個人的に関心がある腎病理に関する論文なども紹介していきます。

読書紹介【0才から100才まで学び続けなくてはならない時代を生きる学ぶ人と育てる人のための教科書】

(内容紹介;Amazon HPより)「今のような学校教育はいらない」と語るのは、現代の論客といわれるメディアアーティストの落合陽一氏。「人生100年時代」に本当に必要な教育とは?デジタルネイチャーの時代に身につけておくべきことは?…学び方のヒントがわかる“教科書”です。「学び始めるのに適正年齢はない」ので、学生、社会人、子育て中の親、生涯教育について知りたい人…あらゆる世代や立場の方に響くものがあるはず。

[所感]
メディアアーティストの落合陽一さんの本です。最初、子育て本なのかな?と思いながら読み始めると、そんな狭いものではなくて、これから先の時代の教育がどのような点を大切に行われていくべきなのか、また、知識やリテラシーを与えるだけではなくて、大学や就職を含めたどのような評価基準でその子の才能をすくい上げていくか、深い洞察もありとても感銘を受けました。著者自身の幼児期から今に至る軌跡もたどり、時代を牽引する才能がどう形成されてきたかもわかります。
中でも心に刺さった言葉を引用させてもらうと、
\\\学び続ける上で大切なのは、「自分は何かを知らない」ことを常に理解し、自分の専門も含めてどの分野に対しても「自分は何かを知らない」「だから、もっと学ぼう」という意識を持ち続けること。もう一つは、感性で感じたことをロジックで補正する時もあれば、ロジックで導いたことを感性で補正する必要もあると理解すること。ロジックと感性のどちらも大事にしながら、それぞれで確認してみる習慣が必要で、その行為自体が学び続けることに結びつくとも言えます。そのためにも、観察を通じて感性を磨きながら、同時にロジックも身につけなければなりません。/// (本文より)
英語が必修化だ、プログラミングが必修化だ、だからこれらの習い事をさせなければ!と子育て世代の親としてはつい浮足立ってしまいがちですが、その本質というか目的を見失わないようにしなくてはいけないと思わされました。とても興味深く読みました。
 

 

[今日のBGM] 冬を感じさせるバラードです。

If We Fall in Love Tonight

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